体験発表

私の健康法
 平成2年の冬にオストメイトの仲間入りをしました稲葉でございます。もう、7年半になりますが、ご覧のように元気にしております。
 さて、私には一ヶ月余の入院経験が4回あります。
 1回目は、19歳に交通事故で意識不明、一時自分が誰だか分からなくなりました。
 2回目は、40歳に十二指腸潰瘍が原因で帰宅途中に下血し意識不明となりました。
 3回目は、前回の入院時の輸血により肝炎が発病しました。この時は当然のことながら意識不明ではありませんでした。
 4回目は、52歳に膀胱ガンで回腸導管の人口膀胱を作りました。この時も意識不明になりました。
 勿論、麻酔を掛けられたからですがね。手術には9時間もかかったそうです。

では、私の健康法をご披露いたします。体の健康、ストーマの健康、心の健康、の三つの面からお話します。
 まず、体の健康ですが、正直なところあまり自慢できません。体に良い事をしておりません。
  事実、殆ど運動というものをしておりません。会社ではデスクに向かいぱなっしで体を動かす機会はありません。歩くのも通勤の往復だけで1日に30分程度です。家事の手伝いもいたしません。
  加えて年中睡眠不足です。仕事の都合上自宅でもパソコンを持っておりまして、いわば使い方の予習をしております。少なくとも家内にはこの理由にしております。このパソコンという麻薬のせいで夜更かしが常となり夜の12時前には殆ど寝ておりません。
全く体を動かすのが嫌いなわけでもなく、この状態が望ましいとも思ってはいません。
 最近になって腹筋の弱さが気になってベット上で数分体操をするようになりました。これからは夜の散歩を始めようかと思っております。
 退院2年後あたりにはスポーツクラブに入会して水泳をやりましたが長続きしませんでした。男性の場合更衣室がオープンなので面白くありません。年に一度の行事としては夏にテニスの合宿プレイと日光での13キロハイキングへの参加は欠かしたことがありません。次はストーマの健康、即ちストーマケアです。
 退院直後は外出してもストマを手のひらでかばって歩いておりました。また、ストマが押されないようにズボン吊りをしておりました。漏れや痒み等で悩む時もありました。会議中にズボンが濡れてきたことも度々ありました。しかし、現在は幸いなことに殆ど問題が起こっておりません。

(1998年アルケア(株)主催「第16回オストメイトの集い」にて)